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執筆者:古川原

少子化が進む日本では、2025年4月時点の15歳未満人口が約1366万人(※1)と過去最少を更新しました。その一方で、犬や猫といったペットの飼育頭数は約1595万頭(※2)にのぼり、子どもの数を大きく上回っています。
こうした背景から、トリミングサロンやペットサロンの需要は高まり続けており、店舗数の増加とともに競争も激しくなっています。これから開業を考えている方にとっては、集客につながる内装づくりが成功の大きなカギと言えるでしょう。
そこで本記事では、トリミングサロンの内装で押さえておきたいポイントや、おしゃれな内装デザインの事例をご紹介します。ぜひ理想のお店づくりの参考にしてください。
※1 出展:総務省統計局「我が国のこどもの数 -「こどもの日」にちなんで- (「人口推計」から)」
※2 出展:一般社団法人ペットフード協会「令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査」
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トリミングサロンの内装で注意したい5つのポイント
トリミングサロンの内装は、見た目のおしゃれさだけでなく、日々の業務効率や集客にも大きな影響を与えます。特に開業時に押さえておきたいのが清掃性・防音性・安全性・快適性・ニオイ対策の5つです。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

1.清掃性:いつでも清潔に保てる工夫
トリミングサロンでは、カットした毛や水しぶきが床に飛び散るのは日常的なこと。さらに、ペットが粗相をしてしまうケースもあります。
そのため、掃除がしやすい床材や壁材を選ぶことが基本です。抗菌性のある素材や、汚れを拭き取りやすい表面仕上げを採用することで、清掃の手間を減らし、常に清潔感を保つことができます。
2. 防音性:ペットにも飼い主にも安心な環境を
サロン内では、犬の鳴き声やドライヤーの音がどうしても発生します。周囲への騒音トラブルを避けるためにも、壁や窓の防音対策は欠かせません。
また、道路沿いの店舗では外からの騒音がペットのストレスになることもあります。遮音性のあるガラスや防音材を使用することで、落ち着いた環境で施術を受けられる空間をつくることができます。
3. 安全性:ペットとスタッフ双方を守る設計
トリミングではシャンプーなどで水を使うため、床が濡れて滑りやすくなります。滑りにくい床材を選ぶことは、スタッフの作業効率と安全性を高めるだけでなく、ペットの足腰を守るためにも有効です。
さらに、角の少ない什器や丸みを帯びたデザインを採用すると、思わぬケガを防ぐ効果も期待できます。
4. 快適性:ペットも飼い主もリラックスできる空間に
トリミングサロンは「施術を行う場」であると同時に、飼い主にとっての居心地の良さも大切です。
待合スペースの壁紙は明るい色調やナチュラルなウッド系が好まれやすく、安心感を与えます。さらに、適度な空調や柔らかい照明を取り入れることで、ペットも人も快適に過ごせる空間になります。
5. ニオイ対策:清潔感を維持し、居心地を高める
ペットサロンで意外に気付かれやすいのが「ニオイ」。カットした毛や排泄物、シャンプーやトリートメント剤の匂いが混ざり合うと、空間全体にこもってしまうことがあります。
そこで重要になるのが、換気と脱臭対策です。
- 換気扇や空気清浄機を適切に配置し、空気を常に循環させる
- 活性炭フィルターやオゾン脱臭機など、消臭効果のある設備を導入する
- 内装材には消臭・抗菌機能のある壁紙や床材を選ぶとさらに安心
ニオイはお店の印象にも直結するため、清潔で気持ちの良い空間を維持するためにも大切なポイントになります。
トリミングサロンのコンセプト設計と事例紹介
おしゃれで魅力的なトリミングサロンをつくるには、まず内装のコンセプト設計が欠かせません。
「どんなお客様に(ターゲット)、どのようなサービスを提供するのか」を明確にした上でデザインを決めることで、空間全体に統一感が生まれ、サロンの印象を強く残すことができます。
ここでは実際の事例を交えながら、コンセプト別にトリミングサロンで人気の内装デザインをご紹介します。お店づくりの参考にしてみてください。
ナチュラルであたたかいカフェ風の内装
木目やグリーンを基調とした落ち着いた雰囲気は、犬や猫にも、飼い主にも優しい空間づくりにぴったり。幅広い世代から支持されやすく、ペットも飼い主もリラックスできるため、リピーター獲得にもつながりやすいと言えます。
近年はカフェ風デザインと組み合わせて、おしゃれで居心地の良い雰囲気を演出するケースも増えています。
高級感のあるホテルライクな内装
大理石調の床やガラスパーテーションを取り入れたラグジュアリーな空間は、高価格帯サービスと相性抜群。ゆったりとしたソファや高品質な家具を配置することで、非日常感を演出できます。
さらに、ワンちゃん用のフォトブースを設ければ「特別なお出かけ体験」として飼い主の満足度を高められるでしょう。
韓国風インテリアを取り入れた内装
韓国風インテリアは、白やグレー、ベージュなどのニュートラルカラーを基調に、曲線的なアーチや間接照明を取り入れたシンプルで洗練されたデザイン。余白を活かしたミニマルな雰囲気が特徴で、飼い主さんが思わず写真を撮りたくなる「映えスポット」としても人気です。SNSでの拡散効果を狙いたいサロンにおすすめのスタイルです。
トリミングサロンの開業に必要な資格・許可
トリミングサロンを開業するためには、主に「動物取扱責任者の設置」と「第一種動物取扱業の登録」が必要です。
1.動物取扱責任者の設置
各店舗に最低1名以上の動物取扱責任者を置くことが義務づけられています。
責任者になるためには、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 愛玩動物看護師、獣医師などの国家資格を持っている
- 公的機関が認めるトリマー関連資格を取得している
- 一定期間(半年〜1年以上)の実務経験がある ※条件は自治体により異なる
さらに、動物取扱責任者は年1回、自治体が指定する研修の受講が義務づけられています。
2.第一種動物取扱業の登録
トリミングサロンを営業するには、第一種動物取扱業の登録 が必要です。
この登録には7つの業種(販売・保管・貸出し・訓練・展示・競りあっせん・譲受飼養)があり、トリミングサロンは「保管業」に該当します。
営業を始める前に、事業所の所在地を管轄する自治体に申請を行い、登録を受けなければなりません。
登録の有効期間は5年間で、更新手続きが必要です。
【まとめ】コンセプト設計や内装デザインに迷ったらご相談を
トリミングサロンの内装づくりでは、清掃性・防音性・安全性・快適性に加えて、ニオイ対策を徹底することが重要です。これらのポイントを押さえることで、飼い主にもペットにも安心して選ばれるサロンを実現できます。
さらに、おしゃれで印象に残るサロンを目指すなら、まずコンセプト設計をしっかり行った上で、内装デザインを決めることが成功のカギとなります。
「物件探しから相談したい」「コンセプトがなかなかまとまらない」という方は、ぜひ当サイトの無料相談フォームをご利用ください。トリミングサロンの内装に詳しい専門業者が、あなたの理想のお店づくりを丁寧にサポートいたします。
店舗設計施工.com
記事の監修・執筆者
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株式会社ライフワン 古川原
保有資格:
・2級建築士/
・第2種電気工事士/
・一般建築物石綿含有建材調査者/
・石綿作業主任者
店舗設計施工.com運営担当の古川原です。施主様、店舗デザイン・内装工事・建築工事会社様にも満足いただけるよう皆様をサポートさせていただきます。
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