人気のBarはこう作る!スタイル別に見る内装デザイン成功のコツ

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執筆者:古川原

人気のBarはこう作る!スタイル別に見る内装デザイン成功のコツ

「お酒が好きだから、おしゃれでかっこいいバーを開きたい」――そんな夢を描いている方も多いのではないでしょうか。Bar(バー)の開業を成功させるためには、お店の雰囲気を左右するおしゃれな内装デザインが欠かせません。

ひと口にバーと言っても、スタンディングバーやコンセプトバー、ダイニングバーなど種類はさまざま。理想の内装にするためには、それぞれのバーが持つ特徴を理解することが大切です。
そこで本記事では、代表的なバーのスタイルと内装デザインのポイントを解説するとともに、最新のトレンドについてもご紹介します。ぜひ参考にしてください。

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Barの種類とデザインのポイント

国内ではじめて日本人向けのバーが誕生したのは明治45年頃のこと。その後100年以上かけて、さまざまなスタイルのバーが登場しています。ここでは代表的なバーのスタイルと内装デザインのポイントをご紹介します。

オーセンティックバー(Authentic bar)

「正統派」「本格派」などの意味持つオーセンティックバーは、専門知識を持つバーテンダーがカウンターに立ち、静かにお酒を楽しめるバーです。基本的に決まったメニューはなく、バーテンダーとの会話を通じて、その日の気分や好みに合わせた一杯を提供してもらえます。
利用客は一人飲みや常連、またビジネスシーンでの来店も多く、洗練された空間で時間を過ごせるのが特徴です。

内装デザインのポイント

オーセンティックバーの内装は、ムードのある暗めの間接照明に、無垢材や大理石を使った重厚感のあるカウンター、整然と並べられたボトルが映えるガラス棚などが代表格です。座席の間隔はゆとりを持たせ、静かに会話が楽しめる空間を意識して設計しましょう。
全体のトーンは、ダークブラウンやモノトーンといった落ち着いたカラーを採用すると、品格のある雰囲気が演出できます。

スタンディングバー(Standing bar)

椅子を置かず、立ったままお酒を楽しむ「立ち飲みスタイル」のバー。短時間で気軽に、しかも手ごろな価格でお酒を楽しめることから、幅広い層に人気があります。外国人のお客様も多いでしょう。
スタッフや初めて会う人との交流を楽しむために、平日でも仕事帰りにふらりと立ち寄るお客様が多いのも特徴です。

スタンディングバーは狭いスペースでも営業できるため開業コストを抑えられますが、その分回転率を上げることが重要です。開業する場合は、繁華街など人通りの多い場所が適しています。

内装デザインのポイント

スタンディングバーの回転率を上げるためには、お店のオペレーションをシンプルにすることと、明確なコンセプトが必要になります。
コンセプトを決めるときは「5W2H」を意識して考えるとスムーズです。

  • Why:なぜ(開業する理由)
  • Who:誰に(ターゲット)
  • What:何を(メニュー)
  • When:いつ(営業時間)
  • Where:どこで(お店の立地)
  • How:どのように(接客やサービス)
  • How much:いくらで(価格)

また回転率を上げつつオペレーションをシンプルにするためには、ドリンクメニューの絞り込みや、セルフオーダー・キャッシュレス決済の導入などが挙げられます。バックバーをコンパクトな設計にして、スタッフ動線を短くすることも有効です。

スタンディングバーの魅力はサクッと来てサクッと飲めること。内装も「気軽に立ち寄れる雰囲気」を重視し、カジュアルで親しみやすいデザインが好まれやすいでしょう。

ダイニングバー(Dining bar)

お酒だけではなく、食事のメニューも豊富に揃えたダイニングバー。カウンター席に加えて、テーブル席やソファ席を設けるのが一般的で、厨房スペースも必要になります。
女子会やパーティーなど幅広いシーンで利用されやすく、お酒があまり強くない人にも親しまれています。カジュアルでおしゃれな空間を演出し、ゆっくりお酒と食事を楽しめる工夫が求められます。

内装デザインのポイント

ダイニングバーは「おしゃれさ」と「快適さ」を両立した空間づくりが欠かせません。居心地の良さを意識しつつ、料理やドリンクがより映えるように照明やインテリアを工夫しましょう。温かみのあるデザインや色合いを取り入れることで、幅広い客層に支持されやすいお店になります。
また、厨房をオープンキッチンにすれば、ライブ感のある調理でお客様を楽しませることができます。

コンセプトバー(Concept Bar)

特定のテーマに特化し、独自の世界観を演出するのがコンセプトバー。スポーツバーやダーツバー、ミュージックバー、鉄道バーなど、幅広いジャンルのお店があります。
お酒を楽しみながらその世界に浸れることが最大の魅力で、内装もテーマに沿って作り込まれていることが多いのが特徴。空間全体で一つの世界を表現し、オリジナリティーを発揮しています。
共通の趣味を持つ人々が集まりやすく、自然にコミュニケーションが生まれる点も魅力の一つです。

内装デザインのポイント

コンセプトバーの内装では「非日常感」の演出がカギとなります。たとえば鉄道バーならお店の中央に鉄道模型を設置したり、スポーツバーなら有名選手のユニフォームやスポーツ観戦用の大型モニターを設置するなど、バーの枠を超えた仕掛けでお客様を楽しませましょう。
オーナーが思い切りこだわった内装はお店の個性になりますが、独りよがりにはならないよう、来店客の体験を第一に考えることが大切です。

最近注目されているBarのスタイルと特徴

近年、バー業界ではお酒そのものを楽しむだけでなく、空間デザインや特別な体験が求められる傾向にあります。ここでは、独創的なカクテルを提供するバーと、SNS映えする空間デザインで集客力を高めるバーの2つのスタイルをご紹介します。

ミクソロジーカクテルバー(クラフトカクテルバー)

近年、注目を集めているミクソロジーカクテルバーは、「ミクソロジスト」と呼ばれるバーテンダーが独創的なカクテルを創造する場です。
リキュールやフレーバーシロップの代わりに、フルーツや野菜、ハーブ、スパイスなどの自然素材を組み合わせたカクテルで、液体窒素やフランベ(炎)を使って、視覚的にも楽しめる要素を取り入れています。海外セレブの間でブームとなり、日本でも関心が高まっています。

内装デザインでは、ミクソロジーカクテルの特徴に合わせた「ヘルシー」「ナチュラル」といったイメージが好相性です。カフェのような親しみやすい内装も、バーに不慣れな方や女性客が来店しやすい空間になります。
また、バーテンダーの技を間近で体感できるよう、カウンターを主体としたレイアウトにするのもおすすめです。

ミクソロジーカクテルのイメージ

SNS映えを意識したフォトジェニックなバー

近年、訪れるだけで写真を撮りたくなるようなフォトジェニックなバーが注目を集めています。たとえば、満天の星空の下でお酒を楽しめるプラネタリウムバーや、昭和レトロな雰囲気のバー、熱帯魚やクラゲを眺めながらお酒が飲めるバーなど、五感で楽しめる工夫がなされています。
また「推し活」の流行に合わせて推し色カラーのカクテルを提供するお店も登場し、特別な一杯を撮影してSNSにシェアする人が増えています。

こうしたバーでは、内装や照明、小物にいたるまで世界観を壊さないようにすることが重要です。訪れた人が思わず写真に撮ってシェアしたくなるようなフォトスポットを設けることも、高い集客効果を得る上で有効です。
空間全体で非日常やテーマ性を演出することで、ただお酒を飲むだけでない「体験型」の楽しさを提供することができます。

【まとめ】Barの内装デザインを成功させるために

バーの内装を成功させるためには、まず自分が目指すバーのスタイルを明確にし、その特徴に合わせたデザインを検討することが重要です。オーセンティックバーとコンセプトバーでは求められる雰囲気が異なるため、それぞれのスタイルに合った演出を行うようにしましょう。
また、近年ではSNS映えを意識したフォトジェニックな空間や、推しカラーのカクテルなど、来店するお客様が楽しみながら写真を撮りたくなる仕掛けも注目されています。照明や素材、小物まで世界観を統一することが、バーの魅力を高める上で有効です。

理想のバーを実現するには、内装デザインの工夫と最新トレンドの取り入れが欠かせません。バーの内装についてプロの意見が聞きたい方は、当サイトの無料相談フォームをご利用ください。経験豊富なデザイナーが、理想のお店づくりをサポートします。

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記事の監修・執筆者

  • 株式会社ライフワン 古川原

    保有資格:
    2級建築士
    第2種電気工事士
    一般建築物石綿含有建材調査者
    石綿作業主任者

    記事の監修・執筆者近影

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