和食レストラン・日本料理店の内装工事の費用相場【2025年最新版】

インバウンド需要の回復や健康志向の高まりを背景に、和食レストランを開業する人が増えています。他店と差別化を図る上で内装デザインは重要な要素ですが、「実際にどのくらいの費用がかかるのか気になる」という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、和食・日本料理店の内装工事にかかる費用相場についてご紹介します。合わせて、和食レストランの内装費用を抑えるポイントについても解説していますので、開業をご検討中の方はぜひ参考にしてください。

和食レストランの開業が増えている理由

近年、和食レストランの開業が増えている背景には、訪日外国人観光客（インバウンド）の急増があります。2024年度の訪日外国人数は年間3,600万人を突破し、2025年はそれを上回るペースで伸び続けています。（※1）

訪日外国人の旅行支出のうち、飲食費は全体の20％以上（※2）を占め、「日本での食事」を旅行の大きな目的としている外国人観光客が多いことがわかります。こうした流れを受け、飲食業界ではインバウンド需要を意識した店舗が増加。すき焼きやしゃぶしゃぶといった日本らしい料理を専門に扱う「外国人観光客向けの和食レストラン」が、各地で目立つようになりました。

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さらに、和食は低脂肪・低カロリーで健康的というイメージが定着しており、それも人気の理由の一つです。国内でも改めて和食の価値が見直されており、今後進む高齢化社会に向けて、より一層需要が高まることが予想されています。

※1　出典： 日本政府観光局（JNTO）[PDF]
※2　出典： 国土交通省観光庁「訪日外国人の消費動向」2024年 年次報告書[PDF]

和食レストランにおける内装工事の費用相場

一般的な和食レストランの内装工事にかかる費用相場は、坪単価30万～50万円程度と言われています。ただし、高級日本料理店や割烹などでは、その倍くらいの費用を見込んでおく必要があります。

また、物件の状態がスケルトンか居抜きかによっても費用相場は異なり、安く抑えたい場合は居抜き物件がおすすめです。

和食レストランの坪単価の目安

30坪の一般的な和食レストランを想定した場合の、坪単価の目安は以下のとおりです。

和食店の内装工事費用を抑える3つのポイント

和食レストランは他の飲食店と比べて内装工事のコストが高くなりがちです。和の空間を演出しつつ、内装工事費用を抑えるポイントを3つご紹介します。

1. 自然素材を多用しすぎない

和食レストランの内装では、天然木のカウンターや珪藻土、漆喰、和紙といった自然素材が、上質で落ち着いた和の空間づくりに欠かせません。
ただし「本物」の素材を多用すると、施工コストは一気に跳ね上がります。

来店客の目に触れやすい場所や質感が印象を左右する部分には本物を使用し、見えにくい部分には質感の高い代替素材を組み合わせるなど、メリハリを持たせた設計を行うことで、空間の品格を保ちながらコストを抑えることができます。

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2. 質感のある照明で雰囲気づくり

照明は、空間の印象を決定づける重要な設計要素です。和食レストランでは、暖色系の光で温もりを演出するのが定番ですが、寒色系を用いて明るく清潔感のある雰囲気を作る方法も効果的です。
ただし、演出にこだわりすぎると照明器具や電気工事費が膨らむため、計画段階でバランスを見極めることが重要です。

和紙やすだれ、木格子といった素材を巧みに組み合わせれば、光を柔らかく拡散させ、コストを抑えながらも上質感のある照明効果を実現できます。
「光の質感」をデザインに取り入れることで、安価なLEDでも印象的で奥行きのある空間を演出できるでしょう。

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3. 座敷や個室は施工を簡略化する

ゆったりと食事を楽しめる座敷や個室は、和食レストランにおける“くつろぎ”と“特別感”を生み出す重要な空間要素です。
ただし、本格的な間仕切りや床上げの造作を行う場合、工事費はどうしても高額になりがちです。

コストを抑える設計手法としては、固定壁の代わりに可動式スクリーンやパーテーションを用いて柔軟に空間を区切る、段差のない床に掘りごたつ風のデザインを取り入れるなど、施工を簡略化する工夫が有効です。こうした設計は、予算を抑えながらも空間の品格と快適性を両立できます。

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【まとめ】和食レストランの内装工事を成功させるコツ

和食レストランの内装工事費用は、物件の広さや状態だけでなく、使用する素材やデザインへのこだわり、設備仕様などによって大きく変動します。

内装工事費用を抑えるためには、居抜き物件の活用や素材選びの工夫、造作を減らすなどの方法が有効です。ただし、同じ条件でも施工会社によって見積り金額や提案内容は異なることがあります。
そこでおすすめなのが、無料の一括見積サービスです。複数の業者のプランと価格を比較できるため、理想の内装をよりお得に実現できます。
開業前の準備段階で活用すれば、予算とデザインのバランスが取りやすくなりますので、ぜひご活用ください。