フレンチの内装工事の費用相場【2025年最新版】

フレンチの内装工事の費用相場

フレンチ(フランス料理店)を開業したいけれど、「どのくらい内装費がかかるの?」と気になっていませんか?
一口に「フレンチ」といっても、グランメゾンのような高級志向のフランス料理店から、気軽に立ち寄れるビストロやカフェスタイルまで、スタイルによって雰囲気も費用相場も大きく異なります。

この記事では、フレンチの種類別に特徴や店舗デザインのポイントや、費用相場をわかりやすく解説します。
是非参考にしてください。

フレンチの種類や特徴とは?

フレンチは、その業態やサービスの内容によってさまざまな種類が存在し、それぞれに求められる店舗デザインや費用相場も異なります。
まずは、フランス料理店の種類や特徴を説明します。

1.グランメゾン

フランス語で「大きな館」を意味するグランメゾンは、フレンチの最高峰に位置づけられる、非常に格式高いフランス料理店です。
シェフの技術やサービス、空間すべてにおいて一流を求められるため、店舗デザインにも特別なこだわりが必要です。
デザインはそのステータスを象徴するように、非日常的で重厚感あふれる格調高い 空間が求められます。

内装費用の相場は坪あたり約80万~100万円を超えるケースも想定されます。
また、厨房設備やワインセラー、個室などの設置も加味するとさらに高額になることもあります。

2.レストラン

いわゆる「高品質なレストラン・本格志向フレンチ」がこのカテゴリーに入るフランス料理店です。
記念日などの特別な日にも利用されることが多く、デザインには洗練された雰囲気と清潔感が欠かせません。
テーブル間隔はゆとりをもって配置し、落ち着いた色調や間接照明を用いることで、食事をゆっくり楽しめる空間を演出します。
費用の相場は坪あたり約50万~80万円ほどです。

3.オーベルジュ

オーベルジュは宿泊機能を備えたフランス料理店で、地方ならではの景観やゆったりとした空間が魅力です。
フレンチのレストラン空間に加え、客室・宿泊施設、共用部、バス・水回り設備、ランドリー、宿泊者動線設計などを含むため、投資規模が大きくなります。
内装の費用相場も比較的高めに設定されるので、ラグジュアリーホテルだと坪単価100万円超、一般ホテルでも坪単価が50〜150万円ほどになります。

4.ビストロ

ビストロは、フランスのパリで庶民に親しまれている居酒屋や小食堂を起源としています。
比較的リーズナブルな価格で、家庭的な雰囲気の中、ボリュームのあるフランス料理とワインを楽しめるスタイルのフランス料理店です。
店舗デザインは親しみやすく活気のあるカジュアルな雰囲気が特徴で、木製のテーブルや椅子、賑やかなインテリア、タイルの床など、気取らない「普段使い」の居心地の良さが重視されます。

高級店のフレンチに比べて素材のグレードを抑え、シンプルな構造にできるため、費用相場は比較的安価です。
費用の相場は、坪あたり40万~70万円ほどとされます。

5.カフェ・ブラッスリー

カフェやブラッスリーは、飲み物や軽食、カジュアルな料理を提供するフレンチに分類されます。
デザインは明るく開放的で、来店客が気軽に立ち寄れるような雰囲気づくりが重要です。
また、回転率を考慮した席配置や、カウンター席の設置なども多く見られます。
費用相場は坪単価30~55万円程度です。

物件タイプ別:フレンチの内装費用の違い

フランス料理店の工事費用は、物件の元の状態(居抜き物件かスケルトン物件か)によって大きく異なります。

居抜き物件

居抜き物件とは、前テナントが使用していた内装や厨房設備などが残っている物件のことです。
既存の設備を活かせるため、費用を大幅に抑え、工期も短く済ませられます。
ただし、既存のフランス料理店のレイアウトや店舗デザインに制約を受けるため、大規模な変更には向きません。
カジュアルなビストロや、コンセプトが既存店と近い場合におすすめです。

Le Jardin de Kamo

東京都 / レストラン / 新装開店 / 居抜き物件の事例

地域 東京都
依頼種別 新装開店
設計・施工範囲 内装デザイン設計 / 内装施工 / その他
施工前の物件状態 居抜き
建物面積 17坪(56㎡)
設計・会社 株式会社ビリーフデザイン

Bistro Alliance ビストロ アリアンス

東京都 / ビストロ / 居抜き物件の事例

地域 東京都
依頼種別 改装(リニューアル)
設計・施工範囲 内装デザイン設計 / 内装施工
施工前の物件状態 居抜き
建物面積 11坪(36㎡)
設計・会社 有限会社AIA

スケルトン物件

スケルトン物件とは、厨房設備などが一切ない状態の物件のことです。
ゼロから自由に設計できるため、オリジナリティ溢れる理想のフランス料理店を実現できます。
しかし、厨房設備、電気・ガス・水道工事、空調、壁、床、天井など、全てを一から作り上げるため、費用相場は高額になります。
グランメゾンや、強いこだわりを持つ本格的なフレンチに向いています。

Aux Delices de Dodine ミッドタウン八重洲 オデリスドドディーヌ ミッドタウンヤエス

東京都 / ビストロ / スケルトン物件の事例

地域 東京都
設計・施工範囲 内装デザイン設計
施工前の物件状態 スケルトン
建物面積 20坪(66㎡)
設計・会社 株式会社タングラム

LE PORTIER Par Aux Delices de dodine Toranomon ル ポルティエ パー オ デリス ド ドディーヌ

東京都 / ビストロ / スケルトン物件の事例

地域 東京都
設計・施工範囲 内装デザイン設計
施工前の物件状態 スケルトン
建物面積 25坪(82㎡)
設計・会社 株式会社タングラム

フレンチの店舗デザインの特徴とポイント

フランス料理店の店舗デザインの特徴やポイントをまとめました。
予算への影響についても補足しているので、参考にしてください。

デザインの要素 特徴と店舗デザインのポイント
照明 料理を美しく見せるための色温度と、空間の格調高さを演出する照度が重要。シャンデリアや間接照明で高級感を演出。照明器具の質や数、配線工事が増えるため、予算の影響は高め。
床材・壁材 耐久性と高級感のバランスが大事。大理石調のタイル、重厚な木材パネル、上質なクロスなどが使われる。特に天然素材や輸入材は高額になる。予算の影響は高め。
家具 長時間座っても疲れない椅子は必須。フレンチの格に合わせて、ファブリックの質やデザインにこだわる。テーブルの大きさもサービスに影響。特に特注家具やブランド物は高額になりやすい。予算の影響は高め。
厨房 効率的な作業動線、適切な換気能力、床の防水性。冷蔵・冷凍設備や熱源の容量は、提供するフランス料理のボリュームに直結。専門的な設備機器と特殊工事費が必要となるので、予算への影響は高め。

フレンチの内装工事の費用相場は?

具体的なフランス料理店の内装費用相場を把握するために、坪単価や地域ごとの傾向を見ていきましょう。

フレンチの内装工事費用の坪単価

フランス料理店の工事費用のおおよその坪単価は、居抜き物件では50万~90万円、スケルトン物件では100万~180万円ほどになります。

居抜き物件 40万~75万円程
スケルトン物件 80万~145万円程

また、フレンチの内装費用相場は、店の種類で差があります。
グランメゾンは高級素材や細部までのこだわりが必要なため高めです。
レストランは規模や設備によって変わりますが、やや高め〜中程度が目安。
オーベルジュは宿泊施設付きの場合が多く、費用は高めになりやすいです。

ビストロはカジュアルな雰囲気で、シンプルな設計でも良く、中〜低めとなります。
カフェ・ブラッスリーは居心地重視の空間で、家具も簡易的なことが多いため、他のフランス料理店と比べて低めの費用です。

地域別のフレンチ内装費用相場

フレンチの内装工事費用相場は、地域によっても変動します。
関東・関西におけるフランス料理店の10坪~30坪の費用相場をまとめましたので、ご確認ください。

関東のフレンチの内装工事の費用相場

居抜き スケルトン
10坪 477万円 ~ 779万円 953万円 ~ 1,557万円
20坪 744万円 ~ 1,328万円 1,487万円 ~ 2,657万円
30坪 934万円 ~ 1,716万円 1,869万円 ~ 3,432万円

関西のフレンチの内装工事の費用相場

居抜き スケルトン
10坪 431万円 ~ 705万円 863万円 ~ 1,409万円
20坪 673万円 ~ 1,202万円 1,346万円 ~ 2,405万円
30坪 864万円 ~ 1,553万円 1,691万円 ~ 3,106万円

上記の表に記載されている金額には、デザイン設計・施工の両方が含まれています。
デザイン設計のみ、または施工のみの費用相場が知りたい方は、当サイトの「内装費用シミュレーション(無料)」でご確認ください。

フレンチの内装費用相場をサクッと把握!「内装費用シミュレーション」

「内装費用シミュレーション」は、地域や業種、店舗の坪数を入力するだけで工事費用の相場を簡単に確認できる無料ツールです。
フランス料理店の費用確認に役立ちますので、ぜひご利用ください。

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注意!内装費用で予算オーバーしやすい原因と対策

多くのフランス料理店の開業者が直面するのが、工事での予算問題です。
予算オーバーしやすい原因を意識して対策をしましょう。

1.厨房の機能を追求してしまう

フレンチの厨房は、繊細な調理と効率的なオペレーションが求められるため、高性能な機器や広い作業スペースが必要になりがちです。
必要最低限の機能を明確にし、後から追加できる形にすると効率的です。

2.専門機器にこだわりすぎる

フランス料理店に必要なワインセラーやオーブンなど、特定メーカーにこだわると費用が増大します。
機能とコストのバランスを優先しましょう。
また、中古の良質な厨房機器の導入を検討したり、まずはレンタルやリースで試用期間を設け、本当に必要かどうかを見極める方法もあります。

3.厨房レイアウトを複雑にする

動線や作業スペースを過剰に凝ると設計・施工費が上がります。
シンプルで効率的なレイアウトを心がけましょう。

4.全てを最高級の素材で固めてしまう

お客様の目に触れるホールはもちろん、見えない部分にまで高額な素材を使ってしまうと、予算が膨らみます。
ポイントで高級素材を使用し、その他はコストパフォーマンスのいい素材を使って出費を抑える工夫が大切です。

5.物件にこだわりすぎる

立地や建物にこだわりすぎると物件費用が圧迫されます。
予算が限られている場合は、居抜き物件を活用することで工事費を抑えつつ、運営をスムーズに始められます。
元々の設備が残っている居抜き物件でも、クロスや照明を工夫するだけでフランス料理店らしい雰囲気に大きく変えることが可能です。

6.内装費用の相見積もりを取らない

見積もりを一社だけに依頼すると、工事費用の適正価格が把握できず予算オーバーにつながることがあります。
必ず複数の施工会社から見積もりを取り、比較・検討することが重要です。
費用が適正かどうかの判断基準が得られ、交渉の余地も生まれます。

【まとめ】予算オーバーせずにフレンチの内装を実現するコツ

フランス料理店を予算オーバーせずに開業するには、まず目指すフレンチのスタイル(グランメゾン、ビストロ、カフェなど)に応じて、店舗に投じる予算レベルを明確に設定しましょう。
カジュアルな業態であれば、過度な装飾や高級素材を避け、シンプルな設計で大幅にコストを抑えることができます。
そして、一社だけの見積もりで決めず、必ず複数の施工業者から相見積もりを取得しましょう。

また、「フレンチを開業したいけどどこの業者に依頼すればいいか悩んでいる」「業者を探すのにあまり時間を割きたくない」という方は、店舗設計施工.comのサービスをご利用ください。

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