美容クリニックの内装工事の費用相場【2025年最新版】

厚生労働省の調査によると、美容クリニック（美容外科診療所）の数は2020年からのわずか3年間で約4割も増加。若手医師などの参入が相次ぎ、2023年時点で2000件を超える美容クリニックが開業しています。（※）

競争が激しさを増すなか、美容クリニックの開業を成功させるためには、施術内容の充実だけでなく内装によるブランドイメージの確立と差別化が重要です。そこで本記事では、施術内容に合わせた内装のグレードを、施工事例を交えてご紹介します。それぞれの特徴や費用感を把握し、最適な資金計画づくりにお役立てください。

※出典： 厚生労働省「令和5(2023)年医療施設（静態・動態）調査・病院報告の概況」[PDF]

美容クリニックにおける内装の役割とは

美容クリニックの内装は、単なる「施術を行う場所」ではありません。来院した瞬間からクリニックの印象を左右するものであり、クリニックのブランドイメージを形づくる上で、非常に重要な要素と言えます。

きれいで居心地の良い空間は患者様の不安や緊張を和らげ、施術への満足感も高めることができます。実際に居心地の良いクリニックは、患者様の満足度や口コミ評価などにも直結し、リピートや紹介といった安定した集客につながることが多いのです。
そのため、日々のメンテナンスを徹底し清潔さを保てるよう、清掃しやすい素材やデザインを取り入れることが重要になります。

また、美容クリニックは基本的に自由診療のため、施術費用が高額になりやすい分、患者様は美容クリニックの内装に非日常を感じられる特別な空間を求める傾向があります。ホテルのラウンジのようなラグジュアリー感や、落ち着いた照明、アートなどを取り入れ、心地よい高揚感を演出することで患者様の満足度を高めることができるでしょう。

「清潔感」と「非日常感」を兼ね備えた空間こそが患者様に安心感と信頼を与え、「このクリニックに施術を任せたい」と思っていただける決め手になります。内装デザインによって安心感や信頼感を与えることができれば、他院との差別化にもつながるでしょう。

美容クリニックの内装工事の費用相場

一般的な美容クリニックの内装工事にかかる費用相場は、坪単価30万円～120万円以上と大きな開きがあります。どのような美容クリニックを開業するかによって費用相場も変わるため、価格帯別に4つの内装スタイルをご紹介します。

1.シンプル型（低価格帯）

開業時のコストを最小限に抑え、早期に黒字化を実現できるシンプルな内装スタイルです。居抜き物件を活用し、最低限のデザイン改修で施術に必要な機能だけを確保しているのが特徴です。ただし、設備やレイアウトに制限があるため、将来的に施術メニューを追加するのが難しい場合があります。

2.心地よさを重視（中価格帯）

機能性と快適性を両立し、リピーター客を増やすことを重視したスタイルです。内装のポイントは、間接照明や音・香りなどを用いてリラックス感を演出したり、施術室は個室にしてプライベート感を出すなど、心地よく施術が受けられるような空間づくりを目指します。

3.ラグジュアリー感を重視（高価格帯）

ハイクラスな顧客の獲得とブランドイメージの確立を目的としたスタイル。壁や床に大理石などの高級素材を使用し、シャンデリアや特注家具などで豪華に仕上げた内装が特徴です。完全個室の施術室に専用ラウンジや専用パウダールームを設けてプライベート感を強調するのも有効です。初期投資が大きくなるため、回収するには高単価のメニューや高稼働率が必須になります。

4.ハイブリッド型

コストを抑えつつ、要所だけ高級感を持たせたスタイルです。患者様の目に入りやすい受付や待合室にはブランド感を意識した華やかな内装を採用し、施術室は機能性重視でシンプルに仕上げます。ハイブリッド型を採用する場合は内装にちぐはぐな印象が出ないよう、コンセプトテーマを統一することが大切です。

【まとめ】理想の美容クリニックを開業するために

美容クリニックの内装費用相場をスタイルや地域別にご紹介しました。初期費用をできるだけ抑えたい場合はシンプルな内装が有効ですが、将来的に施術メニューを増やす予定があるなら、過度なコスト削減は後々、負担につながる可能性があります。

最適な投資額を見極めるためには、美容クリニックの施工に詳しい複数の業者から見積もりを取り、比較検討するのがおすすめです。当サイトの無料一括見積サービスをぜひご活用いただき、理想のクリニックづくりにお役立てください。