「日本のホスピタリティ＝ミニマリズムの凝縮したサービス」 - 静岡県のエステ・マッサージのデザイン施工事例

静岡県熱海市内にある旅館「竹林庵みずの」内にあるエステルーム。
「旅館＝和風」という考えにはとらわれずに、「日本のホスピタリティ＝ミニマリズムの凝縮したサービス」と考え、ネーミングやグラフィック、インテリアをトータルでデザイン。ネーミングは、日本女性が持つ「凛」とした雰囲気を引き出し、体の内側から輝けるエステをイメージして、「凛（RIN）」と名付けた。
空間は、ここから見える相模灘を借景とし外部と内部を一体化。まるで海面にいるような、自然風景と融合した空間づくりを企図した。また、自然と対話するグレアレスな空間にするため、照明は間接照明のみに。床はツヤのある陶器質タイルを選定。壁面は床のタイルと同色の青から白に変化するグラデーション塗装を施した。ベッドで横になると壁面の色の切り替わるラインと、空と海との地平線とが重なり合う。

都会の喧騒から離れたこの場所での特別感を感じてもらうために、存分に自然を感じられる設えづくりを重視。またリピーターが多いことに着目し、時間帯の採光量の変化によって差異を演出し、ドラマティックな空間を目指した。要素を削ぎ落としたシンプルな空間と、心と、身体をリセットするエステの施術行為をメタファーとすることで、空間の在りようとそこでの行為がシンクロした新しい癒やしの空間とした。